細胞調製
1. 細胞濃度
通常の細胞は1〜3×107 cells/ml 程度に調製してください。
サイズの大きい細胞(癌細胞等セルライン、付着系細胞、iPS細胞等)は、5×106 cells/ml程度に調製してください。
場合により希釈する場合もありますので、medium等を余分にお持ちください。
2. Filtration
ソーティング、解析の前にサンプルを40-50μmナイロンメッシュフィルターに必ず通してください。
これはノズルの詰まりを避けるためです。
付着性の高い細胞の場合、sorting中に再度フィルターをかけることがあります。
3. 回収容器の準備
ソートする細胞を回収する容器をご準備ください。
得られる細胞数、あるいはソート後の細胞で何を行うかによりますが、1.5ml E.tube、 5ml FALCON Tube、15ml コニカルチューブ、
6〜384well plate などを使用します。
チューブはポリプロピレン素材の方が、回収細胞の壁への付着が低く、回収率が向上します。
また、FCSやFBSのような血清によるコーティングも付着を抑えます。
回収容器には予めメディウム等を容器の1/2〜1/3程度加えてください。
4. 細胞回収にかかる時間
上記の細胞濃度でサンプルを調製した場合、1秒間に5,000〜25,000 cells、 1時間で1.8×107〜5.4×107 cellsを処理することが可能です
(細胞種によって異なります)。
純度はどの速度でもほぼ変わりませんが(98%以上)、回収率は高速になるにしたがい低下します。
持ち込まれた細胞数、目的細胞の回収希望数などで処理速度を決めています。
5. 低頻度の細胞
頻度の極めて低い細胞のソーティングやマルチカラー解析などを行う際には、磁気ビーズ法によるpre-depletionや抗体と蛍光色素の
パネル選択など、事前検討が重要です。
スタッフにご相談ください。
蛍光色素
発現レベルの弱い分子には、明るい蛍光色素標識のものを使用してください。
Laser | Relative Brightness | |||
Very Bright | Bright | Moderate | Dim | |
UV 355nm | BUV737 | BUV395 | ||
Violet 405nm | BV421 BV650 BV711 | BV605 BV786 | BV510 | V450 V500 |
Blue 488nm | BB515 PE-CF594 PECy5 | PE PE-Cy7 | FITC Alexa488 PerCP-Cy5.5 | PerCP |
Red 640nm | APC Alexa647 | Alexa700 APC-H7 APC-Cy7 |
BUV : Brilliant Ultraviolet
BV : Brilliant Violet
BB : Brilliant Blue
Alexa : Alexa Fluor
出展:Becton, Dickinson and Company(一部改変)